第30回国際HPHカンファレンス開催御礼
2024年11月6日から8日、広島国際会議場で第30回国際HPHカンファレンスを成功裏に開催することができました。関係各位の皆様に厚くお礼を申し上げます。
参加者は、34の国と地域から800名でした。その内訳は、日本から300名、台湾から400名、その他のアジア諸国と地域から40名、欧米とアフリカ諸国の国地域から60名でした。
日本の施設が国際HPHネットワークに始めて加入したのが2009年でした。2015年に日本HPHネットワークを結成し、今回のカンファレンスは2年の期間をかけて準備をすすめてきました。日本組織委員会には、我が国を代表する医療界、研究者の先生方が顧問として、あるいは、プログラム委員としてご協力いただきました。
カンファレンスでは、世界的に健康格差が広がる中で、ヘルスプロモーションがその解決にどのように貢献できるかを議論するため、「健康の公正性を目指して~医療機関と介護事業所の貢献~」をテーマに設定しました。3日間の議論を通して、HPHとして健康の公正性の実現のために取るべき行動の具体的な解が見つかったものと確信しています。カンファレンス参加の皆さんには、カンファレンスの成果を皆さんの国と地域の施設に持ち帰り、大いに広げていただきたいとも思います。
来年は広島と長崎への原爆の投下から80年を迎えます。カンファレンスの開会式では、日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)事務局次長の児玉三智子さんから、ご自身とご家族の被爆体験と核兵器の廃絶への訴えを聞く貴重な機会がありました。児玉さんのスピーチが終わるとスタンディングオベーションとなり、惜しみない拍手が続きました。ヘルスプロモーションの前提条件である平和と核兵器の廃絶に向けて努力することを、会場の参加者で固く誓い合うこともできました。
さて、次回の国際HPHカンファレンスは、2026年5月にスウェーデンの第3の都市であるマルメ(Malmö)で開催されます。ヘルスプロモーションの実践と研究の成果を、次回のカンファレンに向けて持ち寄ることを呼びかけてお礼の挨拶とさせていただきます。ありがとうございました。
2024年11月11日
舟越光彦(第30回国際HPHカンファレンス日本組織委員会事務局長・公益社団法人福岡医療団 理事長 千鳥橋病院 予防医学科科長・日本HPHネットワーク コーディネーター)