医療法人財団東京勤労者医療会 東葛病院
東葛病院は、秋葉原から電車で30分の千葉県流山市(人口17万人)にある360床の総合病院です。地域の急性期・救急を担いながら、5つの診療所、300人の往診患者がいて地域医療にとりくんでいます。
35年前、医療過疎だった町に安心してかかれる病院をという住民の切実な願いと貴重な出資を集め病院が建設されました。高度の技術=いい医療という考えで放射線治療も備えた病院としてスタートしましたが、1年を待たずに倒産。高価な医療器機は引き上げられ、医者・看護師も次々といなくなりほとんどの病棟が閉鎖となりました。
2011年、ようやく負債を返済し医療も充実してきた矢先に東日本大震災があり病院が被災。新病院建が浮上し、どんな病院を目指すかの議論が始まりました。
私たちがHPHを知ったのはちょうどそのころでした。病気を治すだけでなく地域の健康増進をになう病院----自分たちが病院再建の苦労のなかで大切にしてきたことが、世界の医療の大きな流れなのだと知ったとき、大変うれしく励まされました。
2014年バルセロナの総会に東葛病院は発表(「5年間の街角相談会のまとめ」)をもって参加して世界のHPH活動を学び、2015年1月に加盟しました。
病院にはHPH推進委員会があります。
まずはHPHを理解すること。各職場から選出した委員が月に一回の会議で職場での活動を報告します。「何がHPHかわからないよ」「いま職場で何やってる?」「・・や、こんなこと」「そう!それがHPHじゃない」「そうか」。熱中症予防のための訪問活動、スーパーと協力しての健康相談会、外国人医療相談会、戦争と平和の企画、子育て教室、孫育て教室などに取り組んできました。
これからも、広め、取り組んで、まとめていく活動を通して健康な地域作りを病院全体で目指していきたいと考えています。
NEWSLETTER No.7 DEC 2017