公益社団法人福岡医療団(診療所群)
福岡医療団は、2病院、10医科診療所、4歯科事業所、7訪問看護ステーション、2介護支援センターと25の事業所を持つ法人です。2016年1月にHPHに加盟(先に千鳥橋病院・たたらリハビリテーション病院は加盟)、事業所・職場ごとにHPH活動の目標を掲げ、取り組みを進めています。今回は診療所でのHPH活動をご紹介します。
地域の健康づくりとして、職員とふくおか健康友の会のみなさんであおぞら健康チェックをおこなっています(血圧・血管年齢・体脂肪など)。
商店街やショッピングモール、スーパーなどで開催、毎回多くの方が訪れます。2017年度は10ヶ所で38回開催しました。
患者さんの健康づくりでは、SDH(健康の社会的決定要因)の取り組みに力を入れています。2017年度より、初診の患者さんを対象に医療費の支払いについて、不安の有無を聞いています。「不安がある」と答えた方には、必ず対話し無料低額診療事業の案内など、なんらかの介入をおこなっています。
無料低額診療事業については、事業内容を見やすく・わかりやすくデザインされたティッシュを作成し渡しています。対応する職員が気軽に説明できるようになりました。
気になる患者報告の取り組みを各診療所で取り組んでいます。城浜診療所では、気になる患者をリスト化し、多職種でSDHカンファレンスをおこなっています。介入が必要な患者には事務長・事務職員で面談をおこない、無料低額診療の利用につなげています。
須恵診療所では、職員より提出される『気になる患者報告シート』をもとに毎月多職種でカンファレンスをおこなっています。支払いが滞りがち、怒りっぽくなった…など、カンファレンスで情報を共有、解決につながっています。
事務長会議では、困難を抱える患者さんにどんな社会資源が利用できるか『医療・介護従事者のための経済的サポートツール』を利用し、事例をもとにディスカッションをおこないながら学習しました。
このような取り組みを通し、困難を抱える人たちの実態を知り、これまで気づかなかった患者さんの社会的背景を考えるきっかけになっています。
職員の健康づくりでは、千鳥橋病院内のメディカルフィットネススマイルのトレーナーが作成した五角形の「プチワークサイズ」をもとに、毎日朝礼でストレッチをおこなっています。25種類のストレッチが紹介されており、日替わりで飽きることなく実施でき、腰痛・肩こり予防、リフレッシュになっています。
NEWSLETTER No.9 JULY 2018