はるな生活協同組合 高崎中央病院
調査方法は、まず予約患者の中から受診日前日までに対象となる患者様をピックアップし、当日の待ち時間を利用してアンケートの記入をしていただきました。
調査内容は、家族構成について、病院への通院手段について、介護認定について、また生活上での困り事はないか、その他心配事など短時間で記入できる簡単なものにしました。記入はなるべく看護師が隣で聞き取る形で行いました。
実際に行ってみて患者様からは「介護保険はまだ先の事と思っていた」「あんしんセンター(地域包括支援センター)は聞いたことがあるが連絡先など詳しく聞けて良かった」、対応した看護師からは「あんしんセンターの存在自体知らない人もいた」「患者背景を知る良い機会になった」などの声が聞かれました。
調査票は、後日1枚1枚確認作業をし、まず高齢者独居の洗い出し、高齢世帯(老夫婦、兄弟など)の洗い出し、80歳以上の介護保険未申請の確認を行いました。
更に、患者様に対してA緊急連絡先(本人もしくは家族に記入して頂く用紙を渡す)Bあんしんセンター紹介(パンフレットを渡す、介入を依頼する)C長谷川式スケール(医師より指示をもらい看護師が聞き取り)に分け、次回受診日にABCそれぞれ実施をしました。
これまでに100名を超える調査を終え、現在でも調査は続いています。得た情報は、電子カルテ内の患者プロファイルの中で情報共有することができます。
今回SVSアンケート調査を実施した結果、運転に自信がないまま自家用車で通院をしていた人を院内の送迎サービス利用に繋げたり、必要に応じてMSWや地域のあんしんセンターへ介入を依頼するなど地域の見守り体制を整えることもできました。
今回は高齢者の方々を対象としたアンケートであったため、なるべく看護師が隣で聞き取る形を取ることで、普段の通院だけでは知り得ることのできなかった情報について、また抱えている心配事などについて伺うことができました。
引き続き調査を続けていくことで、外来看護師も地域を見守る一員として一人一人の患者様と向き合っていきたいと思います。
NEWSLETTER No.18 SEP 2021