医療生協さいたま生活協同組合 老人保健施設みぬま
~認知症カフェ&健康サロンの取り組み~
当施設では4年前から認知症ケアチームを結成し、個別ケアの検討を重ねながら施設内における認知症ケアの向上に取り組んでいます。その人らしい生活の支援を考え、もっと地域に目を向け、認知症の方が自宅でも安心して生活が送れるよう、交流活動の場としてオレンジカフェを定期開催することとしました。
取り組み内容は、①地域への周知用にポスターを作成し、施設内・関連事業所へ掲示を依頼。②ケアマネ懇談会で配布、最寄りの自治会へ申し入れ。③認知症について学べるよう、プログラムに15~20分程度のミニ講座の設定。④参加者が発言しやすい場となるよう、看護師OBによるボランティアによる回想法を取り入れ。⑤参加者からの意見に対して色々な視点から話が出来るよう、他職種および他部門のスタッフ以外にボランティアの方にも多数参加をしていただきました。
カフェは、居心地のよい堅苦しくない雰囲気が作れたことで参加者の発言が増え、介護体験談や近所の方の様子、自分の今の状態への不安など貴重な意見も聞かれました。参加者からは話が出来て良かったという感想をいただき、2回目以降は他部門との共同開催へとつながりました。当施設がある地域では、これまで認知症カフェが実施されていなかったため、この取り組みに対する地域の反応は大きく、こうした働きかけを待っていたのだと感じられました。
また、当施設を会場とした地域包括支援センター主催の健康サロンは毎週開催し、40名程度が参加し、現在も継続しています。当初は当施設のリハビリスタッフが指導者となっていましたが、徐々に地域住民が主体となりサロンを運営するように変化しました。今後もこうした取り組みを継続し、地域との交流を広げ、健康なまちづくりをめざしたいと考えています。
NEWSLETTER No.8 APR 2018