社会医療法人新潟勤労者医療協会 かえつクリニック
糖尿病と高血圧の専門外来に特化した当院は、同一法人の下越病院とともに2017年9月にHPHに加盟しました。所属法人では創立以来、自主的な住民組織である共同組織(健康友の会)とともに、HPHに相当するさまざまな活動に取り組んできました。このたびHPHの3つの対象に整理することで「見える化」することができましたので、近年の取り組みをご紹介します。
1.患者とその家族向け
診察までの待ち時間を有効活用した「待合ホッと体操」に取り組んできます。併設するメディカルフィットネス・ウオームの健康運動指導士が椅子に座った状態でも取り組める簡単な体操を考案して、待合室に出向いて患者と看護師、医療事務と一緒に身体を動かします。患者への運動指導の一環や運動開始の動機づけになることに加えて、一緒に取り組む職員の運動実践や業務の合間の気分転換にも一役買っています。患者、職員が「ホッ」と一息できる時間と空間を提供しています。
2.地域住民向け
2017年より糖尿病専門外来の特色を活かした「糖尿病予防体験セミナー」を行政とともに開催しています。医師、保健師、看護師、管理栄養士、医療事務、理学療法士、健康運動指導士など多職種が連携して取り組んでいます。前半の健康度評価会では、血糖値、体組成、血圧、握力などを測定。後半の講演会では、「筋肉量 保ってのばそう 健康寿命」(2018 年度)のテーマに沿って、健康度測定会の結果を活用してサルコペニア簡易診断を行い、「糖尿病ミニ講座」や「クイズ形式の体験型栄養講座」、「貯筋体操」など、筋肉量と糖尿病の関係を中心とした内容で展開しました。当院の所在地は市行政区8区内で健診結果における血糖値がワースト1位。この状況を改善すべく、区担当課と糖尿病専門外来である当院がタッグを組んで今後も長期的な取り組みを継続していきます。
3.職員向け
患者家族や地域住民の健康づくりを推進するためには職員自身が健康であることが大前提との考えから、「運動」と「休養」に焦点を当てた取り組みを行っています。日頃の運動不足の解消と心身のリフレッシュを目的に、朝会や会議の合間に簡単なストレッチ体操に取り組み、昼休みに運動施設を開放した「癒しのヒーリングタイム」では、癒しの音楽に身を委ね、ゆっくりとした一時を過ごすことで午後への鋭気を養っています。当院は2019年9月に、下越病院の隣接地に新築移転します。新潟県唯一の加盟事業所として、地域に根差した健康づくり拠点施設の役割を担うべく、今後も精力的な活動を続けていきます。
NEWSLETTER No.11 MAY 2019