株式会社 福岡保健企画
「ちどり薬局における健康サポート薬局の取り組み」
2024年4月に行われたJ-HPHスプリングセミナーのワークショップ(WS3健康サポート薬局におけるヘルスプロモーション)では、薬局における測定機器類を使用した健康増進の取り組みに関して質問が出ました。そこで、ちどり薬局での活動や、測定機器類の運用方法を今回ご報告いたします。
大型店舗で多数の患者さんにご利用いただいているちどり薬局では、少しでも待ち時間を快適に過ごしていただくことが課題でした。そこで2018年10月より「待ち時間革命」と称し、待合室で患者さんの待ち時間を利用した、薬剤師による健康増進にまつわる活動を始めています。(2023年度は週に2日、午前中の1時間を薬剤師と事務職員に順番に割り振り行いました。)具体的な活動として、
- 1)骨密度測定器やお肌の水分チェック器、インボディ測定器、血流測定器などを利用した測定系の活動(すべて薬剤師による解説とアドバイス付き)
- 2)血圧や睡眠など、身近な話題を用いた健康講座
- 3)健康体操・脳トレクイズ
- 4)お茶類・薬局の商品の試飲試食
などのさまざまな活動を行っています。測定機器類については、待合室活動の時間中は無料でご利用いただいています。
福岡保健企画 ちどり薬局の様子
また、週1回水曜日の午後に、HbA1c測定会を行っており、こちらは予約制でワンコイン(500円)となっています。中には定期的に遠方からわざわざ来ていただく常連の方もいらっしゃいます。また、血糖値が安定したために内服が中止となり、病院に足が遠のいていた方なども、気軽に検査を受けることができると好評です。
ところで、講師の岡田先生の講演にもありましたように、病院でお医者さんの前では言えないことなどを、薬局で話してくださる患者さんもいます。そんな時は、もちろん薬局でできるアドバイスをするだけではなく、患者さんの同意をもとに、必要に応じて医師へ服薬情報提供をさせていただいています。
例として、新規開始された薬の用法がどうしても飲みにくく、なかなか服用できていない、といった場合、より飲みやすい別の用法に切り替える提案を情報提供させていただいています。このように、病院と連携しながら患者さんの治療に貢献できるのも、薬局の役割だと思っています。
報告:八尋 由美氏(株式会社福岡保健企画 ちどり薬局 薬剤師)
NEWSLETTER No.26 JUNE 2024