公益社団法人石川勤労者医療協会 寺井病院
寺井病院のHPH活動は、患者・地域、職員の健康に対し行っています。特に力を入れているのは、地域における健康づくりです。従来から活動してきた健康友の会の班会や支部活動に加え、HPH加盟以降は自治体を巻き込んで活動に取り組んできました。
寺井病院の位置する能美市は、石川県の南加賀医療圏にある人口約5万人の小さな市ですが、医療機関や医師会などの横のつながりが比較的強いという条件を生かし、市として取り組んでいる出前講座の中で、健康に関連したものを市内の3病院が分担しています。
健康に関する出前講座は、「生活習慣病」「骨粗鬆症と転倒予防」「肩こり・腰痛予防」、「健康チェック」といったテーマが12種類あり、能美市各地域のいきいきサロンや婦人会、老人会からの依頼を受けて、公民館などで開催しています。ちなみに寺井病院が19年度に受けて行った講座は19回ありました。寺井病院の担当はもっぱら「健康チェック」で、体力測定や骨密度、体脂肪測定の結果に基づいて、一人一人に対して日々の生活の中での改善点などについて話し合い、家庭に持ち帰っていただき健康づくりに生かしていただけるようにと働きかけています。もう一つ自治体の取り組みとのリンクという点では、特定検診に合わせてロコモ健診に取り組んでいることです。これは片足立ち上がりとステップテストを組み合わせてロコモ度を認定し、その結果に応じて筋肉トレーニングなどの介入を行うものです。このような活動が将来、自治体健診の拡充に結びつければと期待しています。
今年に入って新型コロナウイルス感染症対策が求められる中、出前講座に集合しない形で地域での活動の在り方を変えていかねばならないと感じています。
職員に対しては、禁煙対策として衛生委員会の中で検討し職員自身に「禁煙しよう」と思ってもらえるよう、院内報を利用し禁煙外来のお勧めや、喫煙することによる害について、禁煙アプリなどの紹介を行い、禁煙の動機付けを行っています。なかなか自主的に卒煙すると職員からの手挙げはなく成果は追いついてはいませんが、一人でも関心をもってもらえるように継続していきたいと思っています。
NEWSLETTER No.15 SEP 2020